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キャンプでの焚き火 ソロストーブにはセリアの火起こし器

火起こし器焚き火台

キャンプでの焚き火 ソロストーブにはセリアの火起こし器

 

あなたはキャンプに行ったら焚き火したいと思いませんか。店に行ったら種類が豊富すぎて、どれを買ったらいいか悩みませんか。

 

それ、セリアの”火起こし器”が解決します。セリアのキャンプコーナーに炭を熾す火起こし器があり、ずっとソロストーブに転用できないかと考えていました。

 

火起こし器は、底の穴から空気が上昇し煙突効果で炭を熾します。となれば、炭だけでなく焚き火もできますね。そして、あなたにやってもらいたいことがあります。お子様に”焚き火”をさせてください。

 

薪割から火つけ、フライパンの煤取り、消火・灰捨てまで、一連をお子様が全て自分でやる。焚き火を通しての教育です。火の粉の飛び方、煙の迷惑、芝生の焼け、重心の位置・安定性など、教えるのは多岐にわたります。また薪割はお子様にハマります。パッカーンが楽しいのです。下記の記事にて触れています。

記事:ナイフでバトニングは薪割に不適 安全な薪割にはナタか斧が良い理由

 

道具はセリアにあります。フライパンに竹ぐしにソーセージ用のフォークに懐中電灯に、お子様専用の焚き火セットを作ってください。お子様が自分の責任において管理するキャンプは、今まで以上に楽しくなると思います。

 

当記事で提案する焚き火台は、下の写真が結論です。

 

購入物品

火起こし器、遮熱材としてのカゴ、下に敷く焚き火用シートとファイヤースターター。まず焚き火台のセットとして購入しました。

遮熱材

地面を焼かないための遮熱材を、スチール製のカゴにしました。高さ(深さ)は10cm程度。このくらいの距離があれば地面まで熱は行きません。

 

焚き火でありがちなのは、芝生を焼いてしまうこと。これは焚き火台の火元と地面(芝生)が近いので焼いてしまいます。対策は地面と焚き火台の距離を10cm程度とる、またはレンガや金属製品で熱を遮断することです。

 

左写真は焚き火シートに落ちた灰の状態  右写真はカゴの右側に火の粉が落ちています。

 

焚き火用シート

「キャンプde焚き火」の認知度があがってからは、焚き火用シートも100円ショップに出るようになりました。焚き火は灰や火の粉が下に落ちるので、燃えづらいシートは必需品です。30cm×30cmは小さいのですが、火起こし器焚き火台には適当な大きさです。

 

五徳

火起こし器と同径の空き缶を楕円形にして五徳とします。楕円形にすることで火起こし器との隙間から空気が流入する煙突効果を期待しました。

 

しかし使ってみると煙突効果は無く、ホットサンドメーカーを乗せると、火起こし器のフタになり燃焼が妨げられました。上の写真は火ばさみでスキマをあけています。フライパン等を乗せるには他の方法を検討します。

 

また、径が小さく背が高い(重心が高い)ので安定性に欠けます。フライパン等の荷重の”受け”は火起こし器とは別にする必要があります。

 

ファイヤースターター

着火にはファイヤースターターを使ってみましょう。ファイヤースターターはライターの火花の出る部分の火打石の長いものと思ってください。マグネシウムの棒を金属のヘラで”こすって”火花を発生させます。

 

要領

マッチを擦る要領です。金属のヘラがマッチ、マグネシウム棒がマッチ箱と見立てて、動かすのはマッチ箱の方です。マッチ(金属のヘラ)を動かして薪にぶつけるのがよくあるので、マッチ箱(マグネシウム棒)を引きます。

 

マグネシウム棒を力いっぱい削って発火させてください。なかなか着火しないのは着火剤との距離が遠いからです。火花が発生して消滅するまでの距離は2cmも無いように感じます。ですので、ふわふわの麻ひもの繊維の至近距離(1cm前後)というよりゼロ距離にすることで、火花の発生中に麻ひもの繊維にたどり着かせ着火します。

 

麻ひも

火花の着火剤として麻ひもをほぐして、フワフワにします。
両手を広げたサイズでひもを切り取り、手のひらサイズになるまで半分半分半分に折り、両端を切ります。
7cm前後が最適。5cmでは本数が多くなりすぎるし、10cmでは”よりを戻す”のに長すぎるのです。

ひもの巻方を逆方向に巻いて”よりを戻し”ます。1本のひもを3本に戻して、その1本のよりを戻して繊維にします。

 

着火剤投入順序

麻ひもを1mくらい丸めたのと”よりを戻して3本にしたもの”さらによりを戻して”繊維状にしたもの”の3つに分けます。着火剤の一番下は”丸めたもの”、次に”よりを戻したもの”、一番上は”ふわふわの繊維”を導火線としてファイヤースターター等で着火します。火が着くと一瞬で燃えつきます。ホント一瞬です。導火線の麻ひもの繊維から、少しづつ太くして薪に着火していきます。

 

火起こし器の深さが10cm程度ですので、薪も10cm~15cm程度にします。
上に鍋等を置くなら継ぎ足せるよう10cm程度、焚き火を楽しむなら15cm程度でOKです。煙が少なくなるよう、なるべく細く割っていきます。

 

ベニヤ板は不可

焚き火のブログで”薪にベニヤ板は不可”と書いていて、今回再チャレンジします。
やっぱり火の付きが悪く、煙モウモウです。ベニヤ板は薄く削った板を接着して中身がギュッと詰まっているのが、可燃性ガスの出にくい原因かもしれません。ナタや斧で割れないですし、ベニヤ板はやっぱり焚き火に不適です。

記事:ナイフでバトニングは薪割に不適 安全な薪割にはナタか斧が良い理由

 

ウッドガスストーブへの加工

ホームセンターの塗料のコーナーで「空缶無地1/2L」(500円程度)を見つけました。開口部の内径は火起こし器とほぼ同じ。底を切り落としクリップで隙間をあければ、ほぼ加工無しでウッドガスストーブになりそうです。

 

ウッドガスストーブとは、煙に含まれる未使用の可燃性ガスを再燃焼(2次燃焼)させる方法で、燃焼効率の向上と煙の軽減が期待できます。空気の入流経路は外筒(空缶無地1/2L)の下部から入り、上部のスキマから内筒(火起こし器)へと給気されます。

 

使用感としては、クリップのスキマ高2mm程度では空気の供給量が少なく、クリップの取手部分を上げて10mm程度のスキマ高にします。

下の写真の赤矢印は炎が押されている様子、赤線は炎の流れです。外筒から空気が入流しているのが炎の曲がりで確認できます。

※左写真が元画像、右写真で炎の流れを赤線で示しました。

 

結論:「空缶無地1/2L」でウッドガスストーブに加工は可能。外筒からの空気の流入は認められる。
500円をかけて試す価値は十分にあります。

 

五徳を検討

上記でフライパン等を乗せると燃焼の妨げになりバランスが悪いと評価しました。五徳の検討です。

 

金属製で高さがとれるのを探すと、水切りカゴのコーナーにステンレス製の水切りラックを発見しました。これを筋交いとして、交差させる接合部には金属製の洗濯バサミとしました。

 

構想1

バッテンに組んだ金属棒を、網に通して、テンションをかけ、固定する構想です。
金網に固定するにはゴム製の連結部分を流用、バッテンの筋交いの固定に洗濯バサミの中央の輪っかと挟む部分を想定しました。しかし金属棒にはどちらも”ゆるゆる”です。

 

何をやってもバランスを崩します。バッテンの筋交い部分が固定されないため荷重が逃げる、交差部分を洗濯バサミで固定すると耐えられず飛んでいきます。網の固定はゴム部を流用していますが、耐熱に不安があります。

 

構想2

火のかかる部分は金属棒、火の影響を受けない支柱を木材としてスノコを発見しました。長さは45cmで支柱とする材が4本とれます。

 

水切りラックの金属棒6本を使用し、支柱の木材上部に金属棒2本、下部に1本入れます。上部の金属棒2本で網を固定しテンションをかける構想です。

 

実使用 構想1

やはり筋交いの交点がズレて不安定になります。とりあえずの対策としてひもで縛りました。
網を押さる流用ゴムは熱により溶け、フライパンを乗せるとバランスを崩します。

 

実使用 構想2

木材の強度として金属棒の間を5mmと設定しましたが、間隔が広すぎて固定できません。
金属棒と金網の金属同士が滑り、テンションをかけられません。

 

結論

構想2は現実的ではないため、不採用と判断します。
構想1の欠点は改善の余地があり、構想1を追求します。

 

 

構想1の追求

筋交いの固定を洗濯バサミ(挟む)から荷造りひも(縛る)に変更します。熱の影響はないのでビニールひもで大丈夫です。熱を受ける網との接触部は、ボルト・ワッシャー・ナットに変更しました。

 

上の写真は、右端は材料のボルト・ワッシャー・ナット、右から2本目は部材を組んだところ、左から2本目は金属棒に入らないのでネジ山部を削っています。左端は金属棒に組んだところです。

 

工具を使う加工が必要が発生しましたが、ネジは細くても大丈夫です。抜けないようにするには細いアルミの針金をネジに巻けば抜けません。ワッシャーは網目から抜けず、ネジも抜けないようなものを使ってください。

 

まとめ

今回提案した火起こし器の焚き火台は、既製品の折り畳みのカッコイイものではありません。使用対象はツーリングやバックパッカーなどの荷物を最小限にしたい方ではなく、ファミリーキャンプやDIY焚き火愛好家としました。

 

特にファミリーキャンプでは、子供専用の焚き火台として良いと思います。
お子様が自分で薪を割り、ファイヤースターターで火をつける。自分のフライパンで肉を焼き、火を育てて消火・灰捨てまで自分で面倒をみる。最初から最後まで責任を持って自分でできることがキャンプならではの教育になると思います。

 

薪割については下のブログにて触れています。

記事:ナイフでバトニングは薪割に不適 安全な薪割にはナタか斧が良い理由

 

焚き火はマイナスな事しかありません。雑誌でみる”火に癒される”は残念ながらありません。

 

マイナス点としては…、とにかく煙い煙い煙い、煙で目が痛い、煙のイヤな臭いが付く、火の粉で服に穴が開く、鍋に煤がつく、芝生などの地面を焼いてしまう、火傷してしまうなどなど。しかし、それでも焚き火は楽しい。薪割が楽しい、ファイヤースターターで火がついたら嬉しい、火が消えてからの火の復活には達成感があるなど。

 

雑誌でみる”火に癒される”を強いて言うなら、焚き火中は上記マイナス点を避けるため、火の維持管理に”集中”します。煙を少なくするため薪を細かくして火を絶やさない、煙の行先は? 火の高さは? などなど火の事以外を考えている余裕は無くなります。結果として没頭した時間になり”癒された感”になるのかもしれません。

 

焚き火はマイナスしかない。しかし楽しい。何が楽しいのかは”わからない”けれど楽しい。
是非セリアで検討してみてください。必要物品を全部揃えても3千円にはならないでしょう。

 

火を育てる。子供が育つ。子供に教えるため親がやってみる。焚き火をすると親も子も勉強することになります。
100円ショップ発の焚き火勉強会。ご家族みんなで火の勉強を楽しんでみませんか。

 

ここまで読んでいただいてありがとうございます。
五徳の構想で、購入した材料を使わんがため試行錯誤しました。自分で書いていて思ったのですが…、

 

  • 25cm程度の植木鉢を置く台が100円ショップにある。
  • 遮熱用のカゴ10cm、火起こし器が15cmなので対象外としてきた。しかし…、
  • 遮熱材を10cm以下にすれば良いのではないか? 候補としては蚊取り線香入れの缶、平らな石、缶コーヒーの空き缶7缶縛りなど。
  • 火と網(植木鉢置き)の距離が近ければ植木鉢置きの下に木などを入れて”かさ上げ”すればよいではないか。

 

以上のように思い、本稿完了前に植木鉢の台を購入しました。遮熱用のカゴに見事ハマり固定されます。これなら全くの無加工で五徳として使用できます。

 

結論:五徳は”植木鉢置き”に限る。

注意:遮熱用のカゴが細すぎて弱すぎて鍋等の荷重を支えられませんでした。購入の際は組み立ててみて耐荷重性を確認してください。長方形ではなく正方形が良いです。カゴ以外で遮熱できるもの、安定性の良いものも検討してみてください。

 

マイナスしかない焚き火ですが、安全に楽しく焚き火しましょう。お子さまの成長を楽しみにしています。

※ホットサンドメーカーの写真の遮熱用カゴは、安定性の確保のため、他写真と上下逆になっています。

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